Apple Pay?FeliCa?なんだかよくわからないけど、SuicaがiPhoneで使えるのとどう関係あるの?
photo by https://www.sony.co.jp/Products/felica/about/
突然ですが、皆さんは「Apple Pay」「FeliCa」「おサイフケータイ」「Suica」など、ちゃんと区別できていますか?
25日のApple Payサービス利用可能から、一気に皆さんが注目し始めたワードだと思います。筆者自身も昨日からApple Payの記事を更新していますが、詳しく調べるまでこれらのワードの違いについてイマイチ理解していませんでした。
きっと私と同じように、「正直なところよくわかってないけど、ワードだけは知ってる」っていう方大勢いらっしゃると思いますので、その方に向けてその区別を解説したいと思います!!
乗り遅れる前に、みんながいないところでこっそり読んで、話において行かれないようにしましょう笑
FeliCaとは
FeliCaとはソニーが開発した非接触型ICカードの技術方式です。「至福」を意味する「Felicity」と、「Card」を組み合わせています。
非接触だから、かざすだけで高速データ送受信します。さらに、データは何度も書き換えられ、カード本体を再利用できるエコロジーなシステムです。
具体的には、公共交通機関の乗車券システムや、電子マネー、マンションの鍵まで幅広い用途で使われています。
FeliCaの特長
- 高速データ通信
1枚のカードにICカードとアンテナを搭載しています。対応のリーダーもしくはライターにかざすだけで、たった約0.1秒間でデータの読み書きができます。
基本的に非接触方式なので、ケースに入っていても利用できます。多くの人は定期券やスマートフォンをケースに入れて使っていますよね。そのケースに入った状態のまま使えるのが、まさにこのFeliCaの特徴の1つです。
- 1枚のカードで複数の使い道
カード内には、コンピュータでいうフォルダとファイルに相当する機能が存在しています。コンピュータ等と同じく、そのファイルに複数の情報・サービスを盛り込むことができます。
電子社員証のみならず、入退出、ポイント、クーポンまで、生活の多岐にわたる場面で意外とすでに利用している人が多いのは間違いないですね。
- 強固なセキュリティー
FeliCaチップを搭載したカードは、2001年にEAL3の評価を受け、2002年3月4日に英国CESGCからISO/IEC 15408 EAL4の認定を受けているらしいです。
なんだか難しくてよくわからないですが、要は情報を暗号化して処理しているので、外部からの悪質な攻撃から個人情報を守ってくれているということです。
- 様々な形状に対応
何もFeliCaはカードの形状のみではありません。腕時計やキーホルダー、コインにも機能を搭載することができます。
確か思い返してみれば、Apple Watchはその名の通り時計の形をしていますよね。
Apple Payが日本でサービス開始になったきっかけが”FeliCa”
Appleという会社はそもそも世界標準を前提に製品を開発する会社です。だから日本ではiPhoneのシェアが70%にも届くと言われていますが、その日本で「おサイフケータイ」の機能が携帯に標準装備されても、はたまたテレビ機能が搭載された時も、「次期iPhoneにも機能が搭載されるんじゃないか?」っていう噂が立ちましたよね。
でも実際は全く搭載されず、まさに世界標準。
そもそもAppleはApple Payに搭載するNFC(近距離無線通信)チップに、TypeA/Bを採用していました。まぁこのTypeA/Bに関しては難しいので詳しくは解説しませんが、欧米をはじめ世界では広く普及しています。日本では住民基本台帳カードや免許証に導入されています。特にこのTypeA/Bはセキュリティ性が高いところが導入の大きなメリットみたいです。
知らなかったですよね。私も最近まで知りませんでした。てっきり日本の重要度の高い本人確認書類だから、それこそ日本のSONYが開発したFeliCaが導入されているのかと思っていました。
ただまだまだ日本の小売店やレジ端末に導入を進めようとしているみたいですが、端末の設置・機能の搭載にコストがかかるため、普及が進んでないみたいです。
一方の日本で広く普及しているNFCチップはSONYが開発したFeliCaで、規格はType Fと呼ばれています。
そもそもFeliCaの開発自体を依頼したのはJR東日本であり、その際に「ラッシュ時の新宿駅の自動改札を人が滞りなく通れる処理速度の速さ」を必須条件として求めたそうです。そのためにFeliCaの処理速度は、TypeA/Bの役2.5倍の速度となっています。
FeliCaの恩恵
つまり、FeliCaがあるからこそ私たちはコンビニ、スーパーで電子マネーが使えているということです。
日本では主にFeliCaを採用していますが、FeliCaは世界全体でみると日本と香港でしか使われてないので全く世界標準ではありません。だから先述したようにAppleは世界標準ではないFeliCaを採用しようとはしませんでした。
ただ今回日本でのApple Payサービス開始に伴って、Appleは”FeliCa”を採用しました。これには世界中が驚いたようです。
最後に
「Apple Pay」「FeliCa」「Suica」それぞれのつながりを理解してくれたでしょうか。
それぞれの役割は全く違っていて、かといってどれが欠けても便利なサービスは生み出せません。
ただ1つ言えるのは、今まで常に”世界標準”を掲げていたAppleが日本標準のFeliCaを導入したということは、それだけ日本のiPhoneユーザーにサービスを使って欲しいという思惑があるんだなと感じました。やはりApple自身にとっても日本のiPhoneシェア率は無視できないものなんだなと感じました。
読んでいただきありがとうございます!!