学生・女子大生が失敗しないためのクレジットカードのお話(海外旅行・審査の知識・おすすめランキングも)

私自身現役の女子大生です。大学1年生の4月からアルバイトをしている信販会社で培った知識・経験をもとに、学生に向けて「クレジットカードの落とし穴」や「クレジットカードの便利な使い方」を伝えられればなと思います。学生ならではの目線で、時には実体験も踏まえて参考となる情報を発信できるように日々更新頑張ります!!

2020年開催の東京オリンピックに向けて、クレジットカード業界が抱える問題と国が提示したその解決法。

 

 

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                                      photo by  https://jp.pinterest.com/pin/272045633714870365/

 

 

 

 

  普段あまりテレビは見ないのですが、先日久しぶりに病院のテレビでIOCの会長トーマスバッハ氏が来日して、小池と知事に対し、東京オリンピックの開催経費について提案したとのニュースを見ました。

 

 家に帰って日経を見てみたら、このような記事【IOC会長、五輪コスト見直しに自信 都内で講演 :日本経済新聞】を見つけました。

 

 2020年の東京オリンピック、会場の問題や、エンブレムの問題でなかなかスムーズに進んでないですよね。

 

 様々な問題があるだろうけど、このブログは「学生に読んでほしい、クレジットカードの話」というタイトルなので、クレジットカード業界が2020年の東京オリンピックに向けて抱える問題と、それに対する国が提案した解決策についてまとめてみました!!

 

 

 

 

 

クレジットカードの不正利用という問題

 

 クレジットカードには不正利用という問題がつきものです。

 

 

 

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      出典:クレジット関連統計 | クレジット関連資料 | 一般社団法人日本クレジット協会

 

 

 上記の統計にもあるように、平成15年以降グンっと不正利用の数が減っていますが、平成23年以降ほぼ横ばいって感じですね。

 

 10年前と比べたら100億円規模で減ってはいますが、それでもまだ78億円もあります。私はまだ不正利用された経験がないのでなんとも言えないですが、想像以上に多くて正直びっくりしています。

 

 この被害額のうち約6割程度が番号盗用による被害と言われています。

 

 

 

 

 

番号盗用の手口

 

①カードそのものを手に入れる

 カードそれ自体を手に入れたら、当然ですがカード番号も入手することができますよね。少し前にコンビニ店員が客が支払いでクレジットカードを出した際に、それをスマホのカメラで撮って不正利用したというニュースが話題になりました。

 

 このコンビニ店員の不正利用のような方法もあれば、スキマー*1他人のクレジットカードやキャッシュカードから情報を抜き取る(=スキミングする)手口があります。

 

 

 

②カード明細から情報を読み取る

 ATMの明細書を使って銀行員やカード会社の社員を装い架空電話をし、カード情報を引き出されるという手口があります。

 

 銀行のATMを使うと最後に残高の明細書が出ますよね。それをしっかりシュレッダーにかけて捨てれば問題ないですが、その辺に捨てたり適当に処理していたら、そこから情報が盗まれます。

 

 いまの時代、そういう明細等の些細な手がかりからでもカード番号や暗証番号が読み取れるくらい技術が発達しています。

 

 

 

③ダイレクトメールからフィッシングサイト*2に誘導される

 

 具体的には、「ユーザーアカウントの有効期限が近づいています」や、「新規サービス移行のため、会員情報の再入力をお願いします」という本物のwebサイトを偽ったサイトへの誘導URLを貼ったメールを送りつけるという手口です。

 

 

 

 

 

経済産業省の対策

 経済産業省はこのクレジットカードの不正利用に対し、解決策を提示しました。

 

 

経済産業省はクレジットカードの不正使用を防ぐため、ICチップ付きカードに対応した読み取り端末の導入を加盟店に義務づける。早ければ今年の臨時国会に割賦販売法の改正案を出し、2018年にも義務化する。カード会社にも悪質な加盟店やセキュリティー対策が不十分な加盟店への調査義務を課す。

出典:カード加盟店、ICチップ対応を義務化 割賦販売法を改正へ :日本経済新聞

 

 

 この記事から分かることは、今後はICチップつきカードが主流になっていくということです。

 

 従来のクレジットカードは磁気ストライプ式カードですが、カード裏側につけた黒い帯状の部分からカード情報を読み取っていました。しかしこの磁気ストライプは、読み取るのが比較的簡単なみたいです。ちょっとした読み取り機を使えば、第3者でも簡単に読み取ることができます。これが不正利用の大きな原因の1つです。

 

 その点、ICチップつきカードは構造上、偽造・変造・第三者による解析も不可能です。このICチップつきカードで決済した場合は、従来のクレジットカードにサインするのではなくて4桁の暗証番号入力を求めるので、本人以外が悪用することもありません。

 

 この経済産業省の解決策の問題点は、各加盟店がICチップクレジットカードの対応端末への切り替えに費用がかかるということです。

 

 この費用に関しては今の所、経済産業省からの補助がないみたいなので、普及率は2割程度にとどまると言われています。この端末切り替えにかかる費用の一部でも国が負担してくれれば、より普及率は高まるとは思いますが、なかなか難しい課題ですね。

 

 

 

 

最後に

 クレジットカードは便利なもので、その決済も年々スマートにでき、手間がかからないようなものになってきています。

 

 手間が省けるということはその分セキュリティを強化しなければならないですが、実際のところそこまで防犯面が追いついてないんでしょう。だからこそこれだけ不正利用の被害額が未だ数十億単位にのぼると思われます。

 

 ただ、現状このまま横ばいで被害額が推移するのでは、2020年に東京オリンピック観戦に来た外国人観光客が安心してクレジットカードを使えません

 

 もし仮に本当にこのICチップ対応端末を全てのクレジットカード加盟店に導入すなら、国が一部の費用を負担するのは当然だと思います。

 

 まだまだ不正利用数の減少に向けてできることは多いと思いますが、やはり国が法改正という手段で、先頭を切って進んでくれるのが最善の方法なのではないかと思います。

 

 

 

参考情報:

カード加盟店、ICチップ対応を義務化 割賦販売法を改正へ :日本経済新聞

 

 

参考図書:

 

 

 

読んでいただきありがとうございます!!

 

 

*1:カードを読み取る機能を持った装置

*2:フィッシング(: phishing)は、インターネットのユーザから経済的価値がある情報(例:ユーザ名、パスワード、クレジットカード情報)を奪うために行われる詐欺行為であり、典型的には、とにかく信頼されている主体になりすましたEメールによって偽のWebサーバに誘導することによって行われる。