カード会社のゴリ押しがスゴイ、「あとからリボ」の仕組みとその起源について詳しく解説します。
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最近は「リボ払い」という支払い方法が一般化してきたので、この言葉時代は割と聞き慣れたている方が多いとおもいます。
この「あとからリボ」というのもリボルビング払いの一種で、買い物の後で利用分をリボ払いという支払い方法に変更できるサービスです。
リボ払いとは
リボ払いはクレジットカードや消費者金融の返済方法の1つであります。毎月あらかじめ設定された一定額を返済していくシステムになっています。
詳しくは以前記事にしているので、こちらも読んでくださいね〜
あとからリボのメリット
- 返済額を調整できる
今月買い物しすぎたなとか、海外旅行で想像以上に使いすぎたなっていう月に後からリボを選択することで返済額を調整できます。
- 買い物の際に「リボ払い」を選択するのを忘れてしまった時でも安心
買い物で高額商品の場合は一括で払えないことありますよね。元々リボ払いで支払うつもりでいたのに、いつもの癖で一括払いを選択しちゃったりしても大丈夫。後から電話やインターネットでリボ払いに変更できます。
- お店でリボ払いというのはちょっと恥ずかしくて抵抗がある
こういう方いらっしゃると思います。確かに店頭でリボ払いっていうのは恥ずかしいですよね。
そんな時でも、後からリボなら原則通常のリボ払いと同じ金利で、リボ払いを選択できます。
- 冠婚葬祭で急に現金の出費がかさんだ時に、カードの利用分の支払いを引き伸ばせる
冠婚葬祭や急な病気・怪我などでどうしても現金で支払わなければならない状況が来ることありますよね。そんな時は正直カードの支払い日まで現金を用意できないって方、いらっしゃると思います。
そんな時に後からリボなら、キャッシングや消費者金融でお金を借りることなく、返済を引き延ばすことができます。
後からリボのデメリット
- 通常、一括払、2回払い、ボーナス一括払い等、金利のかからない支払方法からの変更になるので、当然手数料がかかる
リボ払いは当然金利がかかる支払い方法です。加えて通常の分割払いと異なり、利息の計算方法が複雑で、一般の方にはわかりにくいっていうデメリットもあります。
- 返済期間が延びる
返済期間を伸ばせるっていうのはメリットでありますが、その一方で返済期間が延びるということは完済まで時間がかかるということ。それだけ長い期間支払い続けなければいけないということになります。
- 他のローンの審査に影響する
後からリボ払いを選択すると、それまでの支払い計画が変更になり、返済期間が伸びますよね。そうするとこれから申し込もうと思っていた、新たなクレジットカードやショッピングクレジット、住宅ローンなどの審査において、リボ払いの残債があることが発覚するとマイナス評価になる可能性があります。
いつまで、どんな方法で「あとからリボ」に変更できるの?
基本的にはその月の支払い日の1週間〜10日前くらいまで、あとからリボへの変更を受け付けているカード会社が多いです。結構ギリギリでも変更可能ですよね。
というのも、カード会社からしたらできるだけお客様にはリボ払いをしてもらいたいという思惑があるからです。
カード会社は、カード決済を利用した時に加盟店から受け取る手数料とお客様が分割払い等、金利のかかる支払い方法を選択した時にお客様から得られる手数料が収益の柱であります。その中でも特にリボ払いは月々の支払い金額を、1,000円程度から選ぶこともできるので、その分金利が高い。金利の高い支払い方法を選んでもらって、たくさん手数料収入を得たいと思うのは当然だと思います。
また、「後からリボ」への変更方法ですが、最近は紙の明細書を発行するのではなくweb明細書を勧めるカード会社が多いとおもいます。
web明細書を導入している会社の場合は、基本的にはweb上で変更可能なケースが多いです。その一方で、web上での変更が不安という方や、web上でのリボ変更を受け付けていないカード会社の場合は電話で受け付けてくれます。
「あとからリボ」をゴリ押しするカード会社
先述しましたが、カード会社は顧客にぜひともリボ払いを利用して欲しいのです。だからこそクレジットカードを持っている人は誰しも経験あると思いますが、請求額が確定すると、カード会社から「〇〇日まであとからリボ変更が可能です」などといったメッセージが届きます。
これが支払月には毎週のようにメールで送られてきて、少し面倒なんですよね。すごくゴリ押しされていて、ちょっと引いてしまうぐらいです。
特に楽天カードや三井住友VISAカード、イオンカードのゴリ押しがハンパないとネット上では言われているみたいです。どれくらいの頻度でそういう「あとからリボ」を勧めるメッセージがくるかまではわかりませんが、ゴリ押しされたからといって安易にリボを選択するのではなく、よく考えて利用しましょう。
「あとからリボ」の起源は、海外での小切手支払い
クレジットカードが普及し始めた当初は、海外でのクレジットカードの返済というと、小切手支払いが主流でした。
日本では当初より口座引き落としが主流でしたが、それも日本の銀行の信頼性が高いという事実があっての話。海外の金融機関の事務処理は、日本ほど信頼性がないっていうのが多くの人が思っていることだったみたいです。
したがって、日本のように請求額が自動引き落としされるのではなく、請求書が手元に届いて、利用者自身で利用履歴の正確性を確認し、正しい請求額であると認める場合に小切手で支払うというスタイルだったそうです。
つまり、消費者が小切手でいくら支払うかというのを、請求された後に決めることができるということです。
ただし、ここに大きな問題があって、全く返済しない or 少額の返済の場合は残債が増え続け、その分金利も増えます。だからカード会社側は最低支払額*1を決めた上で、消費者に請求書を出していました。
この残債額は翌月に繰り越されるわけですが、支払いが済んだ分またカードの利用限度額が回復することから、リボルビング(=回転信用)と呼ばれたそうです。これがあとからリボ払いのルーツです。
まとめ
個人的には、以前はリボ払いは絶対ダメなものと思っていました。
実際に以前の記事でも
リボ払いの怖さを知らない人だったら絶対リボ変更しちゃいますもん。でもあれは絶対にダメです。リボ払いって月々1,000円くらいの支払いから選べるんですが、月々1,000円なんて、いつ完済できるんだって感じですよね。
出典:
と完全にリボ払い否定派でした。ただ、クレジットカード全般について調べていくうちに リボ払いはうまく使えばとても便利なサービスだというのが分かり、必要な方は多いに利用すべきと思うようになりました。
ただ、世間一般ではまだまだ「リボ払いは怖い」、「リボ払いは破産への近道だ」とか「リボ払いは絶対するな」とか言われていますよね。確かに使い方を間違えればいつまでたっても完済を迎えることができず、残債が増え続けて借金地獄になってしまいます。
しかし、そういうリボ払いの悪循環にはまっていくのは、リボ払いのその仕組み自体、そしてメリット・デメリットを理解してないからだと思います。利用前から金利の計算方法であったり、リボ払いにすることのリスクを想定していれば、返済計画もきっちり立てることができると思います。
今この瞬間にリボ払いを検討している方は、その仕組みを十分理解した上で利用しましょう。
読んでいただきありがとうございました!!
*1:これを「ミニマムペイメント」といい、毎月支払う最小の返済義務額である。