初年度年会費無料のカードは本当に得なのか?
出典:http://www.exciting-april.com/entry/2016/03/18/223436
以前の記事で、
という記事を書きました。
年会費無料のカード、最近は特に人気ですね。セゾンをはじめとした多くのクレジットカード会社が、とりわけ初年度年会費無料のカードを多く発行しています。
この初年度年会費無料のカードだと、最初の初期費用がかからないので軽い気持ちで作ってしまう人がいますが、これは本当に得なのか、検証してみました。
「初年度無料」とは?
初年度無料とは、その名の通り、カード入会1年目だけは年会費が無料になるカードです。つまり、2年目からは正規の年会費がかかってくることになります。ここが永久に年会費無料のカードとの違いですね。
ただ、先にも書きましたが、初年度無料ということで「2年目になる前に使わなかったら解約すればいいなぁ」っていう本当に軽い気持ちでカードを申し込んでしまう人が多いです。しかし、カードによって様々な特典があるため、一概に1度でもカードを使ったからという理由で2年目も継続した方が得とは言えない現状あります。
解約するか、継続するか、決断の基準
初年度年会費無料だから軽い気持ちでカードを作ってしまって、使わずに間も無く1年が経過しようとしている方。注意しないとすぐに2年目に入り、年会費を徴収されてしまいます。年会費徴収の月が到来する前に、継続するorしないの決断をしなければなりません。
この決断の際に基準となるのが、コストパフォーマンスとカードの使い勝手だと思っています。
例えば
- 数回しか使わなかった
- 1回も使わなかった
- 期待したほどのサービス・特典がなかった
こういう場合は、即解約すべきだと思います。
ただ、迷うのがこういうケースですよね。
- そこそこ出番があった
- 複数回使ったけどメインカードというほどまででもない
- たまにしか使わないけど、そのたまに使った時のサービス・特典が結構便利
こういう場合は、解約するorしないで非常に迷いますよね。
結局、このような状態の時は
カードの特典(割引やポイント還元)・サービス > 年会費 → 継続
カードの特典(割引やポイント還元)・サービス < 年会費 → 解約
つまり、年会費の元が取れるかどうかがはっきり分かれば、決断できますよね。
年会費の元がとれるかどうか
例えば、私が持っているルミネカードで、損得の分かれ道を検証してみます。
出典:https://www.jreast.co.jp/card/first/lumine.html
ルミネカードの詳細情報:
- 国際ブランド (VISA,MASTER,JCB)
- 年会費 953円+税 (初年度年会費無料)
- 申込条件 日本国内在住の、電話連絡の取れる満18歳以上の方。(未成年は保護者の同意要。また、高校生は対象外。)
- 付帯機能 Suica定期券
- 保険 旅行損害保険
以上のスペックです。そして利用特典として、代表的なものは以下の通りです。
- ルミネやニュウマンでのお買い物が常に5%オフ
- 年に数回10%オフの期間がある
- 通常の買い物や公共料金の支払の際は、1,000円につき2ポイント貯まる
- ポイントはSuicaに交換する場合、1ポイント=約2.5円として交換できる
- ポイントをルミネ商品券に交換する場合、1ポイント=約3.2円として交換できる
- 定期券の購入や、オートチャージの利用はポイント3倍
- ルミネ、ニュウマンでの年間の利用額に応じて、1,000円分以上の商品券が貰える
残念ながら、私は東京の私鉄利用者なので、SuicaではなくPASMO定期券を使っているため、オートチャージや定期券購入では使っていません。そのため、私にメリットのある特典としては、買い物の割引と、ポイントの商品券への交換、利用額によって商品券が貰えるサービスといったところかなと思います。
ここで、買い物時のカード割引に焦点を当てて、どれだけ買い物すれば年会費の元がとれるか検証してみます。
常に買い物が5%オフ
→年会費の約1,000円以上の割引が適応されるには、いくら買い物をすれば良いか
→20,000円 × 5% =1,000円
つまり、年に20,000円以上の買い物をすれば年会費の元は取れる計算になります。
また、このルミネカードの場合は、年に数回10%オフの期間があるとのこと。そうすると、
10,000円 × 10% =1,000円
ということになり、年に10,000円以上の買い物で年会費の元がとれる計算になります。
こういう計算で検証ができているので、私は年に約5~6万円程度ルミネカードを利用しますが、もう3年以上継続して利用しています。もちろん年会費も2年目以降、支払っています。
その他にも人によって便利と思うサービス・特典は違います。今回の場合は、”割引”という分かりやすい物差しがあったから計算で検証できましたが、ポイント還元に関しては、どの場面でどの店でいくら使うかっていうのがわからないので、検証することが難しい点ではあると思います。
だから、単純に年会費の元を取れるかどうかがはっきりと数値的に立証できるなら、文句なしに年会費を払って契約すべきではないかなと思います。
解約を決断するタイミング
解約の決断はなるべく早いほうがいいです。というのも、1年経過直近で解約の決断をし、カード会社にその旨を伝えても、時既に遅し。1年の基準日が過ぎてしまっていて、2年目の会費が徴収されてしまっているということがあります。だから、できればカードを作ってから半年後くらいには、今までの自分のカードの利用実績等を考えながら、今後半年の利用も想定して、決断すべきだと思います。
年会費の未払いがあなたの個人信用情報を傷つけるかも
初年度年会費無料のカード、1年経過した頃には使ってないどころか、その存在すらも忘れてしまっている人がいますよね。私も頼まれたり勧誘されたりすると断れない性格なので、結構「初年度年会費無料だからいいか」とカードを作ってしまった経験があります。
ここで問題なのは、カードを作る時には引き落とし先の銀行を必ず登録しなければならないですよね。今時1人で複数の口座を持っている人が大半です。私もネット銀行を含めると4つ口座を開設していて、それぞれカードによって引き落としされる口座が異なります。というのも、給料の振込口座が会社指定のものだったり、自分の家に近い銀行口座を生活資金を預けておくメインの口座にしていたり、家賃引き落としのためだけに作った口座だったりと色々必然的に使い分ける必要があります。
カードも全部同じ1カ所で引き落としの口座を指定すればいいけれども、複数枚持っていると手続きも面倒だし、なんだかんだでそのままになっちゃっています。でもそういう私と同じような方たくさんいらっしゃると思います。その方に警告したいのは、知らないうちに年会費分が口座から引き落とされていて、その指定している口座にお金が入ってなかったら、それも延滞、個人情報事故になってしまうということです。
カードの存在すら忘れているくらいだったら、いつ初年度が終わるか、2年目の年会費が徴収されるのか把握していない方が多いと思います。そんな方は、なおさらきっと引き落としの口座がどこだかわけわかんなくなっちゃってますよね。そういう方は本当に要注意ですよ!!他のカードの支払いをどんなにしっかりやっていても、そのたった小額の年会費を延滞したことで、個人信用情報に傷がついてしまうんですから。
最後に
タイトルの「初年度年会費無料のカードは本当に得なのか?」に対する答えですが、正直得でもあるし損でもあります。そのカードの特典・サービスの恩恵をどれだけ受けられたかによって違ってきます。
ただはっきり言えるのは、年会費の元を取れると検証できたなら、継続して年会費を払ってでも持っていていいのではないかなと思います。
世の中に出回る多くのカードを発行しているカード会社は、複数の会社と提携してそれぞれ特徴を持ったクレジットカードを発行しています。いわゆる「提携カード」ですね。この提携カードがあるために、日本1国でも様々なクレジットカードが1000種類以上も存在していると言われています。
カードによって審査基準も異なってきますが、私が言いたいのは、カード発行会社が同じカードを1度解約してしまうと、ある一定期間はそのカード会社が発行する提携カードを作れないケースがあるということです。
カード利用者側からすれば、「使わないから、年会費がもったいないから」という理由で解約したまでです。しかし、そのカードを解約したにもかかわらず近い時期にすぐ別のカードの申し込みが来たとしても、カード会社側からしたら「どうせ2年目の年会費を徴収する前に解約されるんだろうな」っていう考えになりますよね。そうするととりあえず約半年経つまでは不可っていう判断が下されて、カードの審査に通らなくなります。
たった1ヶ月で個人情報の信用力も変化してきます。前回のカード申し込み時にはなかった「延滞」を含めた信用情報事故は反映している可能性もあるので、カードを解約するのは構いませんが、1度持ったカードを解約したら、次は同じカード発行会社の提携カードの審査基準が高くなっていることも頭に入れておきましょう。
参考図書:
以前の記事と同じく、岩田昭男さんが書かれた情報をもとに、今回も記事にまとめてみました。
この本は、イラストも豊富で細かく項目が分けられて初心者にもわかりやすく書かれているので、学生にもオススメな図書です!!ぜひ読んでみてくださいね!
あと以前私が書いたこんな記事もあるので、特に女子学生の皆さんは参考にしてみてください!!!
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