学生・女子大生が失敗しないためのクレジットカードのお話(海外旅行・審査の知識・おすすめランキングも)

私自身現役の女子大生です。大学1年生の4月からアルバイトをしている信販会社で培った知識・経験をもとに、学生に向けて「クレジットカードの落とし穴」や「クレジットカードの便利な使い方」を伝えられればなと思います。学生ならではの目線で、時には実体験も踏まえて参考となる情報を発信できるように日々更新頑張ります!!

年会費無料カードを発行しても、カード会社が儲かるカラクリ

    

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 最近では年会費無料のカードが多数存在していますよね。学生向けに、学生の間だけは年会費無料という特典のついたカードなども存在しています。

 

 仮に私たちが一括払いのみしか利用しなかったとしたら、一括払いは手数料がかからないので、カード会社側の収益は加盟店が支払う手数料のみになりますよね。だとしたら、カード会社にとってカードの年会費っていうのは収益の柱だと考えられます。

 

 それにもかかわらず、ここまで年会費無料のカードがたくさんあって、日本ではまだまだ一括払いが主流なのにカード会社はどこで収益を得るのか。すごく疑問に思いますよね。

 

 でも実際のところカード会社は年会費無料のカードを発行しても、きちんと収益につなげているんです。不思議ですよね。そのカラクリを説明します!!

 

 

 

年会費無料クレジットカードはサブプライム層向け

 皆さんも知っているとは思いますが、クレジットカードを持つにはカード会社の審査に通る必要がありますよね。でも、無収入の学生やパートの主婦、アルバイトで生計を立てるフリーターや、不安定な雇用条件で働く派遣社員などは、クレジットカードを申し込んでも審査で撥ねられる可能性がありますよね。

 

  また、その一方でそもそも現金主義だからとか、年会費が高いからといった理由でクレジットカードを持たない人もいますよね。

 

 そういう人も含め、一般的なカードの審査に通らない人向けに、審査がゆるく、かつ年会費もかからないというカードが発行されています。

 

 

 皆さんは「プライム」という言葉を聞いたことがありますか?あまりピンとこない方もいるかなとは思います。

 

 では、その一方で「サブプライム」という言葉を聞いたことはありますか?多くの方が思い浮かべるのが、アメリカのサブプライムローン問題だと思います。

 

 プライム層というのは優良客・富裕層のことを指します。一方のサブプライムというのは、プライム層より下位の層、つまり中流・下流層を指します。このサブプライムの人々にとっては、年会費って痛い出費ですよね。

 

 そこでカード会社の中には、年会費を免除したカードを発行したり、初年度のみ年会費無料のカードを発行しています。これは年会費というサブプライムにとっては高いハードルを取り払うことで、多くの会員を獲得しようという、カード会社側の戦略です。

 

 さらに、一部のカード会社は年会費無料のカードを発行するとともに、審査の基準を緩めています。これによって今までカードの審査に通らなかった人たちでもカードを持てるようになりました。

 

 実際、私の持っているカードも本来は年会費1,350円(税込)です。ただ私のカードは学生向けに作られたカードなので、学生の間はこの年会費が免除されています。

 

 

 

セゾンカードは年会費無料カードの代表格

 セゾンカードサブプライムに向けて年会費無料、かつ審査をゆるくしたカード会社の代表格です。

 

 最近のクレジットカードの審査においては「途上与信」というのが主流なっています。この「途上与信」という審査方法は、クレジットカードの取得時の審査を終えたらそこで終わりではなく、その後の利用状況もチェックされるというシステムになっています。

 

 つまり、カード会社は頻繁に個人信用情報機関に照会をかけて、利用状況をチェックし、審査しているということです。この「途上与信」があるおかげで、セゾンカードのように年会費無料かつ審査基準の緩いカードを発行して、多くの人にクレジットカードを保有するチャンスを与えて、仮に不良顧客を作ってしまったとしても、途中でカードの利用を停止させることができます。

 

 そもそも、年会費無料のカードを初めて発行したのは、アメリカのカード会社だそうです。アメリカのシアーズというカード会社が発行したカードが、世界で初めての年会費無料のカードと言われています。この年会費無料カードを発行してから、シアーズは会員数を大幅に伸ばしたそうです。これを見たアメリカのカード会社の多くはシアーズを真似て年会費無料のカードを発行し始めました。今のアメリカでは年会費無料というのは一般的だそうです。

 

 日本でその年会費無料のカードを初めて取り入れたのがクレディセゾンです。クレディセゾンの前身は月賦百貨店でした。つまり、もともと流通系のカード発行会社でした。

 

 1983年にクレディセゾンは年会費無料のセゾンカードを発行したわけですが、その無料戦略が大成功で会員数が大幅に伸びました。ただ、セゾングループは現在みずほフィナンシャルグループと提携しています。つまり、流通系のカード会社から銀行系のカードに流れが変わったわけです。

 

 一般的に流通系のカードは主婦層も含めた広い層をターゲットにしているため、審査は比較的緩めです。ただ、銀行系はお堅いイメージの通り、やはり流通系に比べて審査が厳しい傾向にあります。だから、セゾンカードももしかしたら昔よりはカードの審査が厳しくなっているかもしれません。

 

 

 

クレジットカード会社はどこから収益を得ているのか

 クレジットカード会社の収益構造は3本の柱から成り立っています。

 

  1. 年会費
  2. 金利収入
  3. 加盟店手数料

 

 年会費無料というのは、この3本柱の1本を失っているということですよね。これで経営が成り立っているのが不思議ですよね。

 

 これをカバーしているのが、付加価値の高いカードです。つまりゴールドカードやプラチナカード、ブラックカードです。これらのカードの多くは高い年会費を要求しています。

 

 代表的なブラックカードで言えば、アメリカンエキスプレスのセンチュリオンですよね。このブラックカードは年会費、サービス、インビテーションの条件も明らかにされていないシークレットブラックカードです。

 

 噂では、今現在の年会費は100万円越えとも言われています。正確なところは、アメックス側がこのセンチュリオンに関する公式情報を明らかにしていないので、全くわかりませんが。

 

 つまり、ゴールドカード以上の価値のあるカードに関しては、高額な年会費を徴収しているってことです。高額な年会費を徴収する分、良質なサービスを提供しているんだろうけど。

 

 あとはリボ払いや分割払いでの金利収入が大きいかもしれません。リボ払いは月々の支払い金額を抑えられる分、返済期間が延びて利息が多くかかってきます。最近ではリボ払いの認知度も高くなってきているみたいなので、その分利用者も増えてきています。だから金利収入も今では無視できないぐらい収益の太い柱となっていると思います。

 

 ともかく、カード会社が最も重視しているのは会員数を増やすこと。会員数さえ増えれば金利が微々たるものでも、塵も積もれば山となる。大きな収益となりますよね。

 

 付加価値の高い、良質なサービスが付いてくるカードを発行すれば、サブプライム層は憧れ、少し余裕のある人は高額な年会費払ってでもその”ステータスカード”を持ちたがりますよね。そのステータスに群がる数が増えれば増えるほど、カード会社の収益も大きくなりますよね。

 

 

 

会員数を増やすためのカード会社の戦略に騙されるな!

 いくら年会費無料になったとはいえ、審査の基準が緩くなったとはいえ、それでも審査に通らない人もいますよね。そんな人がお金に困った時に行き着くのが、消費者金融です。より緩い審査基準を持つのが消費者金融です。銀行、カード会社、消費者金融の順で審査はゆるくなっていきます。

 

 少し前が最も盛んだったと思いますが、消費者金融のコマーシャルが多く流れていましたよね。それも消費者金融らしくない、明るいコマーシャルですよね。

 

 しかし、最近では同じように銀行のカードローンも有名女優・俳優を使ってコマーシャルを流してますよね。三菱東京UFJ銀行三井住友銀行みずほ銀行の3大メガバンクが低金利の無担保カードローンを、「ご利用は計画的に」っていう言葉とともに明るいコマーシャルを積極的に流しています。これまで消費者金融を嫌っていたメガバンクが、消費者金融と同じような宣伝をするようになりました。

 

 この背景には、銀行側の企業への融資件数、融資額が減っており、個人の顧客を取り込むしかなくなってきたという状況があります。

 

 実際に、メガバンク消費者金融を自社のフィナンシャルグループの傘下に入れています。

 

 

それぞれをグループ内に取り込んで、下流を相手とする消費者金融を本格展開しています。

 

 その中でも、三井住友フィナンシャルグループは、申込者の信用度に応じて三井住友銀行アットローン、プロミスの3社が対応するカスケード方式を採用しました。

 

 

三井住友銀行カードローン

   ↓

アットローン

   ↓

 プロミス

 

 

といったように滝のように顧客がスライドしていって、3社のうちのどこかで顧客となるというシステムです。審査基準もだんだんゆるくなっていくので、どこかでの審査基準にクリアすれば融資をしてもらえます。

 

 このカスケード方式の採用によって、顧客を逃さないようなシステムを作り出しました。

 

 

 

最後に

 年会費無料のカードは多数存在しています。年会費に関しては、私は正直なところ無駄なものかなと思っています。

 

 今時の年会費無料のカードは、ポイント還元率が高かったり、海外旅行保険も付いていたり、結構充実しています。だからあえて年会費を払ってまで、ステータスのためだけにゴールドカード以上のものを保有する必要はないかなと思います。

 

 ただ、やはりアメックスのセンチュリオンは別格ですね。私も1度だけ見たことがありますが、やっぱりあれだけ情報が謎に包まれている神秘的な”ブラックカード”は貴重だなと思います。

 

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!!

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 この本は「信用力格差」に着目して、クレジットカードに関する多くの情報を掲載しています。今回の年会費無料カードを発行してもカード会社が繁栄するカラクリについても詳しく載っているので、ぜひ参考にしてみてください!!