後になって「奨学金の返済ができません」なんて言い訳は通用しない。返済条件、滞納リスクを十分に理解した上で、奨学金を借りよう!
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大学生の多くは、日本学生支援機構の奨学金を受給していると思います。
この奨学金ですが、受給するには審査があり、申し込み後ある一定の条件を超える人だけが晴れて奨学生となれます。条件とは例えば今までの成績だったり、家族構成だったり、親の収入状況であったり様々です。
貸与型奨学金の代表といえば、日本学生支援機構の奨学金ですよね。その奨学金受給者の推移情報が、日本学生支援機構ホームページ内にあった【学生生活調査 - JASSO 】ので、その情報をグラフ化してみました。
大学生の50%以上が日本学生支援機構の奨学生
このグラフを見ると、2012年までは順調に伸びていっていることがわかるが、2014年以降は数値が減少していますよね。まぁ推移に関しては今回はそこまでフォーカスしないけど、問題なのは昼間大学に通う一般学生の半数以上が奨学金受給者であるという事実です。
それだけ奨学金を借りないと大学に通えない学生が多いということ、そして利子付きの奨学金もあるため、比較的に審査がゆるく簡単に借りられることが原因かと思います。
奨学金は借金と同じ
私は都内の私立大学に通う現役女子大生ですが、奨学金は借りず、自分でアルバイトして稼いだお金だけで生活しています。特別裕福な家庭でもなく、普通の地方の一般家庭の育ちなので、奨学金も申請さえすれば受給できるはずです。実際に姉は大学時代に無利子の奨学金をもとに生活していたみたいです。
ただ、私が奨学金を借りるのが嫌だった理由は、なんだか借金してる気持ちになったからです。当然返済義務のあるものです。ただ、現時点での経済状況がこのまま続けば返済は問題ないけど、先の事なんて誰にもわかりません。またビジネスで失敗して借金まみれの可能性があります。
何が悪いって「返せない」というのが1番やっちゃいけないことだから、絶対ダメです。後になって言い訳はできませんからね。
奨学金で生活するというより、なんかあったときに使うべきお金という意識を持とう
日本学生支援機構の奨学金は、無利子の場合貰える奨学金の額は一定ですよね。一方の有利子の場合は結構幅のある金額から借りられて、月に10万円以上借りられます。
でも考えてみてください。月10万円、4年間毎月借金し続けると思うと、恐ろしい額になると思いませんか?
試算してみます。
ex、月に10万円 × 4年間(=48ヶ月) =480万円
実際に返済する場合は、ここに利子が加算されて返済しな得ればなりません。これだけの額を社会人になったときには背負っているということです。さぁ今からバリバリ働いて稼ごうっていうのに、いきなり500万円近い借金を背負ったマイナスの状態からスタートなんて、なんだかテンション下がりますよね。
でも、奨学金を借りるということはこういうことです。
延滞の理由
誰も延滞したいと思ってする人はいないはず。でもこれだけ奨学金を借りる人が多いってことは、その分延滞する人もだんだん増えてきているのではないかと思います。
日本学生支援機構のページに以下の参考紙資料がありました。
延滞が始まった理由(きっかけ)について、本人の経済状況をあげる者が多い傾向は、この数年間変化はない。平成26年度は、「家計の収入が減った」が69.4%で最も高く、次いで「家計の支出が増えた」41.9%となっている。「忙しかった」、「返還を忘れていたなどのミス」と回答した者も10%以上いる。
出典:平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果 - JASSO
きっと家計の収入が減ったというのは、社会人になることで全ての生活に関わるお金を自己負担することになった。今まで親の援助があって成り立っていた生活基盤が崩れ、初任給という少ない金額の範囲内で生活しなければならない状況で、学生時代より自由に使えるお金が減ったということなんでしょう。
また、こんな参考資料もありました。
延滞が継続している理由については、「本人の低所得」と回答した者が51.6%で最も高い。「本人の借入金の返済」、「親の経済困難」、「奨学金の延滞額の増加」と回答した者が増えたことについては、今回の調査から回答数の制限をなくしたこと(平成25年度までは2つまで選択、平成26年度はあてはまるもの全て選択)が影響していると考えられる。
出典:平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果 - JASSO
ここからもわかるように、やはり低所得であることが原因で延滞してしまうという方が多いみたいです。
ただ、それはある程度借りる時点で想像できたことではないでしょうか。先述しましたが、学生の間は親の援助っていうものが必ずあります。私のように、仕送りをもらわないで生活にかかるお金は自力でアルバイトして稼いでいるって方もいらっしゃると思いますが、そういう人でもやはりどこか見えないところで親の援助を受けています。例えばアパートの契約更新料であったりとか、それこそ引越しの敷金・礼金などです。
実際に私も心のどこかで親の後ろ盾があるというか、困った時はきっと金銭的援助をしてくれるだろうという思いで生活していました。だから比較的自由に、そんな不自由することなく生活できていたんだと思います。まぁあるだけのお金を使っちゃってたので、全く貯金はできていなかったですけどね。
まとめ
実際にこの記事でも見られるように、奨学金の平均借入額は、先ほどの試算よりは少ないですが、平均312.9万円となっています。
情報元:
この記事の中には
なお、奨学金制度を利用した際の奨学金の返還条件や滞納リスクなどについての理解度では、「あまり理解していなかったと思う」(32.9%)と「まったく理解していなかったと思う」(8.2%)を合わせた「理解していなかった」が4割強を占め、リスクを十分に理解しないまま借りる人が少なくなかった。
とあります。
これらの統計を見て思うことは、やはり経済状況が今後継続して安定するとは限らないのであれば、奨学金はなるべく借りるべきではないのかなと思います。
ただそうはいっても、私立の4年制大学の学費は年間で100万円超えますよね。4年間で400万円以上。プラス地方から来た学生であれば、家賃・生活費等様々な面でお金がかかってきます。
兄弟がいる家族なんかは、1人を大学に出すだけで家計は火の車ですよね。そういう場合は安易に学費ローンに手を出すんではなくて、奨学金を借りて賄うべきだとは思います。
その時にはできる限り少額を借りて、「なんかあったときのお金」「困った時に使うべきお金」という意識のもと、余った奨学金をそのまま返済に回すぐらいの気持ちで有効活用してほしなと思います。
何度も言いますが、奨学金は利子の低い借金だと思って、返済義務、返済リスクを借りる前にしっかり理解した上で借りてほしいなと思います。
読んでいただきありがとうございました!!!