学生・女子大生が失敗しないためのクレジットカードのお話(海外旅行・審査の知識・おすすめランキングも)

私自身現役の女子大生です。大学1年生の4月からアルバイトをしている信販会社で培った知識・経験をもとに、学生に向けて「クレジットカードの落とし穴」や「クレジットカードの便利な使い方」を伝えられればなと思います。学生ならではの目線で、時には実体験も踏まえて参考となる情報を発信できるように日々更新頑張ります!!

クレジットカードの審査って、具体的にどこの情報を見てるの?

 

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 私がよく思うのが、「審査に通った〜」とか「審査に落ちた〜」とかよく言うけど、そもそも審査って何を見ているんだって話ですよね。

 

 クレジットカードにせよ、個別クレジットにせよ、私たちが申し込んで初めて審査されますよね。審査時記入する項目で、思い浮かべてパッと出てくるのは、氏名、年齢、住所、年収、勤務先とかですよね。

 

 もちろんこれら以外の記入項目もたくさん存在していますが、どれもあくまでも自己申告ですよね。仮に氏名、年齢、住所は嘘も何も、本当のこと以外を書いたらそれで即刻詐欺扱い。だからいくら自己申告って言っても、間違えることはないと思いますし、盛って書くなんてこともできませんよね。

 

 一方で、年収とか勤務先ってあくまで自己申告ですよね。年収は所得証明書の提出を求められない限りは、自分次第でどれだけでも多く盛って書けますよね。勤務先だって本当は地方の小さな支店や営業所であっても、あたかも本社勤務のように書くことだってできますよね。その会社に勤めているのは間違い無いのですから。

 

 そう思うと、審査するクレジットカード会社や信販会社って何の情報をもとに審査しているのかっていう疑問が出てきませんか?

 

 そんな素朴な疑問を、実際に信販会社の審査部署でアルバイト経験のある私が、わかりやすく解説します!!!

 

 

 

 

審査の種類

 審査には2種類あります。

 

  • 社内情報審査
  • 外部情報審査

  

 以上の2点です。前者は社内情報を用いた審査なので「社内情報審査」と言われています。後者は、個人信用情報センターの情報を用いて審査するので、「外部情報審査」と言います。

 

 

 

 

審査の実態

 では具体的にカード会社や信販会社の審査担当の人がどこを見て審査しているのかというところです。審査とはつまり、個人の信用力の調査をする信用力を測るということになります。

 

 審査においては、4Cと呼ばれる4つの4つの軸で個人の信用力を判断します。その4つとは以下の通りです。

 

 

  1. Character(人格)
  2. Capacity(支払能力)
  3. Capital(資産)
  4. Control(自己管理)

 

 

①Character(人格)について

 

 信用力の与信判断基準として用いられる人格は、主に「返済意思」の強弱や責任感です。返済意思が感じられない人には、カードを発行したり、ショッピングクレジットの審査を通したりはしません。当然ですが。

 

 

②Capacity(支払能力)について

 勤務先の安定度や、申込者の安定感を見ています。

 

 例えば勤続年数。どんな小さな企業でも勤続年数が長ければ安定度が高いし、誰もが知っている大企業でも勤続が短い場合には、安定度は低いという判断が下されます。

 

 私がアルバイトしていた信販会社では、勤務先の安定感の判断材料として、TDB(帝国データバンク)の情報を参考にしていました。

 

 

www.tdb.co.jp

 

 

 帝国データバンクは企業の信用情報を調査している会社です。個人ではなく企業のみの信用力を調査しています。

 

取引相手の経済状況を把握するために行う調査です。対象は個人の場合と企業の場合がありますが、帝国データバンクでは個人の信用調査は行っておらず、「企業信用調査」のみを実施しています。

出典:信用調査とは | 株式会社 帝国データバンク[TDB]

 

 

 申込者に記入してもらった勤務先の情報を、帝国データバンクのデータベースに問い合わせて、その申込者が勤める勤務先の信用力を見ます。

 

 

Q1 評点とは何ですか?

 

 TDBが企業を100点満点で評価した点数で、企業が健全な経営活動を行っているか、支払能力があるか、安全な取引ができるかを第三者機関として評価したものです。 

 

Q14 何点の企業が多いのですか?

景気動向にも左右されますが、40点台の企業が最も多くなっています。

 

出典:評点とは|商品・サービス| 株式会社 帝国データバンク[TDB]

 

 

 審査可にする場合は、審査を通すだけの根拠を書きださなくてはならないのですが、TDBの点数は結構大きな判断材料の1つとなっています。 審査を通す案件の採り上げコメントにもよく用いられています。

 

 

③Capital(資産)

 申込者の預貯金や不動産、有価証券などを見ています。うちの信販会社では、有価証券を審査材料として求めることはありませんでしたが、謄本をとったり、預貯金額を確認することは当然ありました。

 

 

④Control(自己管理)

 これは先述してきた①〜③全てに関係のある項目です。いくら返済意思があっても、自己管理ができていなければ意味がありません。また、支払能力や資産を多く持っていても、自己管理ができていないとこちらも意味がありません。

 

 

 

 

預貯金額が結構重要

 私も実際に信販会社での勤務を通じて、お客様に直接預貯金額をヒアリングすることがあります。自社の審査基準で算定された「支払可能見込額」を超える人には、世帯主の情報を記入してもらいます。その情報をもとにして再審査し、「支払可能見込額」(あくまで自社基準で、全てのカード会社が同じ基準ではない)をクリアすれば基本的には審査を通すことになっています。

 

 ただ、世帯主の情報が書けない人もいますよね。

 

 例えば独身で実家から出ていて、親とは生計を一つにしていないとか、そもそも世帯主に個別クレジットで物を買ったことを知られたくないとか。いろんな事情で世帯主の情報が聴取できない方が意外と大勢いらっしゃいます。そういう方には預貯金対応という形で、電話なり書面なりで預貯金額の情報を頂いています。

 

 また、これは余談ですが、割賦販売法によるクレジットカードの限度額「包括可能支払見込額」の算定では、預貯金額が反映されます。

 

多重債務者が増加したことなどをきっかけに、2010年、貸金業法が改正されて年収の1/3以上のキャッシングができなくなりました。同時に、割賦販売法も改正されてショッピング枠内で利用できるリボ・分割・ボーナス払いの限度額が制限されるよう見直されました。

見直された限度額を「包括支払可能見込額」と呼び、この額以上のショッピングについてはリボ・分割・ボーナス払いができません(一括払いは対象外)。この額は、クレジットカードの入会時と更新時、ショッピング枠の増枠申請時に調査がおこなわれます。

出典: 支払見込可能額の算出方法 | クレジットカードの達人

 

 したがって、現状、預貯金額が 把握できる銀行の本体発行のクレジットカードは限度額を高く設定することができます。

 

 

 

最後に

 大事なのは4Cです。学生などの多くは、年収が高いことや大企業・上場企業に勤めていることを重要視ししますが、全く違うわけではないけど、そんなのは一部です。

 

 特に私が4Cの中で個人的にもっとも重要だと思うのは、自己管理です。お金を貸す側のカード会社も信販会社も消費者金融も、貸さなければ収益が出ません。お金を貸して手数料を徴収して初めてそれが利益となります。だからできるだけ多くの人に貸し出したいけど、さすがにお金にルーズな人にはリスクが高すぎて貸せないですよね。

 

 お金にルーズな人=自己管理能力が低い人だと思います。自己管理能力が低い人というのは、その人のクレジットカードヒストリーを見れば一発でわかります

 

 だから、これから未来のある学生さんには自己管理を、特にお金の部分でしっかりしてもらって、信用力のあるクレジットヒストリーを作っていってほしいなと思います。

 

 

参考図書: