海外では日常生活で当たり前のように使われているデビットカードとは?
最近よく耳にするようになったが「デビットカード」ですよね。その存在自体は知っていても、実際は何なのかよくわからないところが多いですよね。
欧米地域では普段の生活の細々とした支払いは、クレジットカードではなくデビットカードを使うのがメジャーだそうです。日本でもデビットカードのCMが流れていたり、いたるとことに広告が掲載されていますが、やっとクレジットカードが浸透してきたぐらいで、まだまだデビットカードは利用者が少ないですよね。
そんな方に便利なデビットカードを知ってもらいたいと思い、デビットカードとは何なのかまとめてみました!!
デビットカードとは
銀行で口座を開設した際に発行されるキャッシュカードを決済に利用するというものです。預金口座と紐づけられているので、利用すると即座に口座から利用金額分が引き落としされます。また、口座残高の範囲内でのみ利用できます。
クレジットカード、プリペイドカードとの違い
やはり決済の面で他のカードとは全く違います。デビットカードは利用後すぐに口座から引き落とされます。だから口座の範囲内のみでしか利用できません。
一方のクレジットカードは、限度額の範囲内で利用できます。だから、今現在口座にお金が入ってなかったとしても、次の支払日までに口座にお金を用意しておけば良いということです。つまり買い物でカードを利用するタイミングと、決済のタイミングが異なるということです。事後決済になります。
また、クレジットカード発行には審査が必要であるのに対して、デビットカードは無審査の企業が多いです。というのも先にも書きましたが、口座にある以上の金額の決済はできないからです。ただ一部の企業は当座借越やカードローンを組み合わせてデビットカードを発行しているため、審査が必要な場合も有ります。
デビットカードの種類
日本で発行されているデビットカードは2種類あります。
①ジェイデビット
出典:http://www.smbc.co.jp/kojin/furikomi/debit/
日本独自のデビットカードです。
特徴としては、現在利用する金融機関のキャッシュカードを全国の加盟店でそのまま利用することができます。また、手数料・年会費・金利等も不要なので、店頭でキャッシュカードを提示し、暗証番号を入力するだけでお支払いができます。
ただ、基本的に銀行のキャッシュカードに付随するというサービスなので、銀行の営業時間のみの利用前提で、ATMが稼働しない深夜などは使えないなど、サービスを利用できる時間や曜日に制限がある場合があります。
また、加盟店数が30万店とクレジットカード加盟店の10分の1以下です。つまりジェイデビットを使える加盟店がまだまだ少ないというわけです。さらに近年成長が著しいインターネットを通じたオンラインショッピングには使用できません。
これらの使い勝手の悪さより利用者は少なく、クレジットカードの100分の1です。今後もそこまでの発展は見込めないサービスなのではないかなと思います。
②国際ブランドデビット
これはVASAデビットやMasterCardデビット、JCBデビットのように、国際ブランドを冠したデビットカードです。
特徴としては、ジェイデビットと異なり、24時間365日システムが稼働しているので、利用できます。また、クレジットカードと同様、多くのオンラインショッピングで利用できます。
この国際ブランドデビットが普及することはクレジットカード発行会社にとっても多くの利点があります。というのも、インタチェンジフィーという、カード発行会社にとって有益な手数料体系があるからです。
- インターチェンジフィーとは
出典:https://www.ipservice.jp/service/column/the-role-of-card-brands/
インターチェンジ・フィーは、アクワイアラー(加盟店契約会社)がイシュアー(カード発行会社)に支払う手数料(売上交換手数料)のことをいいます。これは、カード会員がクレジットカードを利用する度に発生するもので、VISA(ビザ)やMasterCard(マスターカード)、AMEX(アメリカン・エキスプレス)などの国際ブランドの場合は、アクワイアラーと共にイシュアからも本手数料が発生します。また、異なる国際ブランド同士でも、本手数料が発生する場合があります。
出典:
クレジットカードと同様、デビットカードにもこのインターチェンジフィーが存在します。一般的に銀行は、デビットカード決済1回ごとに0.75%〜1.25%程度の手数料を加盟店から徴収しています。クレジットカードの場合は、決済1回につき3~7%と言われているので、クレジットカードの割合よりは低い設定となっています。
欧米ではデビットカードの利用がすでに一般化していて、多くの人が毎日の生活で利用しています。利用されればされるだけ、カード会社にはこのインターネットフィーが収益として入りますが、加盟店側にとっては手数料を支払わなければならないので、できれば現金で支払いをしてもらいたいというのが正直なところですよね。
これに関して欧州ではインターチェンジフィーのが問題になっていて、欧州議会ではマスターカードにおける、インターチェンジフィーの上限を定めるという法案が可決されました。
この法案により、欧州ではマスターカードのインターチェンジフィーはデビットカードで0.2%、クレジットカードで0.3%となるそうです。
これだけデビットカードやクレジットカードの利用が一般化している国で、1%でもインターチェンジフィーが下がると、カード会社側の収益は大幅に減少します。この問題はアメリカでも持ち上がっているようで、インターチェンジフィーの見直しが進んでいます。
そして、この国際ブランドデビットの大きな強みとして、基本的にはクレジットカードを使える加盟店では同様に使用できるという点があります。つまり、VISAやMasterのマークがあるところでは使えるということです。加盟店を新規開拓する必要がありません。従って新たに加盟店とカード会社間で手数料交渉なども不要です。
ただ日本ではオフライン加盟店がまだまだ存在していています。このオフライン加盟店とは、お客1人1人がクレジットカード会社に電話し、認証を行う決済方法です。数年前まではよくあったようですが、最近ではあまり見かけなくはなっています。それでもまだ田舎の方などではオフライン決済を利用している加盟店があり、オンラインオーソリ*1と売上データ収集に時間差が生じてしまうというのが問題になっています。
デビットカードの利用メリット
利用者のメリット
- 高い買い物の時に大金を持ち歩かなくても済む
- 手持ちの現金が不足しても、銀行に行く手間が省けるし、手数料もかからない
- 預金残高の範囲内での利用が前提なので、必要以上に使いすぎることがない
- 小銭のやり取りが不要で、財布がスッキリする
- 海外旅行の時、自分の口座から現地通貨を引き出せる
- 海外留学の際も、日本の口座に入金すれば現地で引き出せるので、海外送金や海外銀行の口座を開設する手間が省ける
加盟店側のメリット
- 代金回収が早く、資金繰りが円滑
- 加盟店手数料がクレジットカードよりは安い
- 支払の選択肢が増えることでクレジットカード等を持たない層、持ちたくない層の集客効果も高まる
- 手持ちの現金がない突然の買い物客の衝動買いにも対応出来る
- 代金の回収漏れが少ない
まとめ
- どうしても過去の延滞などの個人信用情報事故が原因でクレジットカードが持てない方
- 学生や主婦などクレジットカードを持つのが初めてで、まだ借金のイメージがあってなんか怖い方
- クレジットカードは普段から利用するけど、日常生活のクレカを使用するまでもない小額の支払いからも使ってポイントを貯めたいという方
これらに当てはまる方は審査不要、即時決済、クレジットカードと同様にポイントが貯められるデビットカードを作ることをオススメします!!
参考図書:
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